音楽小論 『雄鶏とアルルカン』
著者: ジャン・コクトー(Jean Cocteau)
訳者: 池谷竜
挿画:日乃 ケンジュ

発売日:2019月10月17日
定価:1,300円(税別)
全国の書店およびAmazonにて予約受付中。

 
 

『雄鶏とアルルカン』は第一次大戦の終戦直前である1918年6月にフランスのEditions de la Sirene(人魚書房)から小論叢書第一巻として刊行された詩人ジャン・コクトーによる音楽小論であり、舞踏や戯曲や舞台美術などにも論及する総合芸術論である。

1912年以前の詩集『アラジンのランプ』ほか計3冊の詩集を絶版にして著書目録から抹消した彼にとっては、本書が最初の出版物となる。
 

 この音楽小論は出版の前年に上演された前衛的バレエ『パラード(Parade)』の騒動後に脱稿されたもので、その概要とはエリック・サティ(Érik Satie)と若い音楽家ら(のちのフランス6人組)によるシンプルで洗練されたフランス音楽を鼓舞する宣言であり、当時の音楽業界の潮流であったリヒャルト・ワーグナー(Richard Wagner)のドイツロマン派やクロード・ドビュッシー(Claude Debussy)らによる象徴主義や印象主義などに対する警鐘でもあった。

そもそも題名にある雄鶏とはサティのことを指し、アルルカンとはドイツやロシアの音楽に傾倒したドビュッシーを指している。コクトーは大劇場での過剰に装飾された音楽へ背を向け、カフェ・コンセールなどの小劇場にみられるような軽快で大衆的な音楽に進むべき道を求めたのである。鼻眼鏡を掛けた雄鶏(サティ)による明瞭な古典的技法の音楽は、新古典主義へと通ずるものであり、また第二次大戦後の前衛作曲家たちに多大な影響を与えるのであった。
 

以上、音楽小論『雄鶏とアルルカン』の「訳者解題」より抜粋
 

 

2019.10.11 Ryo Iketani

 
 

- 本日、ジャン・コクトーの忌日に -

 
 
 
 
 
 

 


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