2019年12月1日より同月29日までに於いて開催しておりましたジャン・コクトーの音楽論『雄鶏とアルルカン』書籍出版記念【日乃ケンジュ原画展】会期終了につき、御報告並びに御礼を申し上げます。

以下、展覧会概説(寄稿文・会場画像)です。
 

書肆吉成GATEギャラリー内
 

 

-展覧会寄稿文-
『日乃ケンジュ原画展』に寄せて

池谷竜(翻訳者)

去る2019年10月17日に出版された詩人ジャン・コクトーの音楽論である拙訳『雄鶏とアルルカン』に表紙画と挿画を描いた画家・日乃ケンジュ氏の原画展をこの度【書肆吉成GATEギャラリー】で開催する運びとなりました。
氏の詩画集『受粉告知 フローラル・ファンタスティカ-(2003年・書肆啓祐堂刊)』で詩と装丁を任されるなど、氏とは旧知の友である。その詩画集の出版記念展に来場されたプレス・ビブリオマーヌ主宰の佐々木桔梗氏から讃辞を頂戴したのをいまでも憶えている。
当時刊行された日乃ケンジュ木炭画集『植物考 -botanique de HINO-(2002年・上記同社刊)』に寄稿させて頂いた拙文を以下に抜粋して、作家紹介並びに解説の文辞に代えさせて頂くことをお許し願いたい。


いまにみるだろう。白昼堂々と描かれた、まるで植物が眠りの間に見ている夢、ミニアチュール、そこが日乃ケンジュ氏の庭である(中略)氏の絵にはどこか石化された一瞬間のみにある無垢性、その決意めいた瞬発の凝固を感じる。仮にそれが瞬時に溶解剤により遊離せしめたとて同じこと、腐葉土は更なる養化を肥やすだけであり《芽は未開の状態に在る》といえよう。庭における植物への太陽の作用性、すなわち熱及び火により地の湿った暗いものを温め暖解し、草木含むすべてを一度は栄枯せしめはするも然るに火の暴性によりそれらを焼却し尽くすのごとくが庭であろう。さしずめ、氏はそんな庭で木炭を拾うたのではあるまいか(後略)


今回の展覧会では『雄鶏とアルルカン』の表紙画や挿画や習作のほか、氏が手掛けたジャン・ジュネ詩篇『愛の唄(2005年・エディションイレーヌ刊)』の挿画などを中心に展示している。最後にこの機会を頂いた書肆吉成の主宰・吉成秀夫氏に深謝申し上げる。

Novembre.2019

 
  

音楽論『雄鶏とアルルカン』 原画及び習作
 
詩編『愛の唄』 原画
 
連作画『ガムユーシュの蛸』等
 
ガラスケース内『特装本』等
 

2020.1.15 Ryo Iketani

 
 
 
 
 
 


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